【この記事を書いた人】横浜のクラシカルホメオパス山田千鶴子。パニック障害で10年苦しんだが、ホメオパシーレメディに出会いパニック克服。2010年よりホメオパス。心身の問題に悩む全国多数のクライアントさんをサポート中。ヴィソルカスのホメオパシー学校卒業。詳しいプロフィールはコチラ |
今日は、海外のホメオパシー研究の最前線をお伝えします。
前から時々ご紹介しているHRIという団体が、2022年8月12日にプレスリリースを出したので、
今日はそれについてお伝えします。
まず、このHRIという団体ですが、正式名称は、
Homeopathy Research Institute。
直訳すれば、「ホメオパシー研究所」です。
そのままですね~笑
このヒネリのない真面目なところが好きです(^^)
HRIは、2011年に、アレクサンダー・ターニエ博士という物理学者が作ったイギリスにある団体です。
活動費はすべて寄付でまかなわれています。
このあたり、ホメオパシーの置かれている状況がわかります。。
このターニエ博士は、もともとはイギリスのガン研究所で、物理学、数学、生物学の学際的研究を行っていた研究者です。
ホメオパシーが作用するメカニズム
ホメオパシーは何に効果があるのか
この基本的なポイントについて、世界中の科学者、医師、臨床家たちが、
最も厳格な方法を使ってリサーチし、正しい情報を伝えていく
という目的のために作られた団体です。
物理学者が作った団体なので、非常に厳しい科学的手法での研究となり、
華やかさゼロの非常に地味なものですが、
2年ごとにカンファランス開いていて、これまでに
バルセロナ、ローマ、マルタで開催。
そして、
2019年にはロンドンで4回目のカンファランスを開かれました。
30か国、82件の研究発表が行われ、
32か国から360人の研究者たちが参加したそうです。
そのときの熱気あふれる様子が動画で上がっています。
本当に地味なピュアサイエンスの研究が10年でここまで来たんだなあと
見ていると地味に感動。
創始者であるターニエ博士がHRIについて説明している1分程度の動画があります。
ターニエ博士のハンサムなお顔と
熱気あふれるカンファランスの様子を見たい方は、こちらからどうぞ↓
HRIを紹介するアレクサンダー・ターニエ博士のユーチューブ
Dr Alexander Tournier – About the Homeopathy Research Institute – YouTube
プレスリリース内容
ではいよいよ本題の、プレスリリースの内容について。
2022年6月25日に、オンラインのカンファランスがあり、
プレスリリースは、その内容を報告するものとなっています。
ホメオパシーリサーチの現状について、様々な分野の研究者たちが意見交換。
臨床、および基礎研究について発表された内容がまとめられたリリースですが、
今日はその中から重要ポイントを選んでお伝えします。
臨床研究
インドとイスラエルの共同の臨床研究。
Dr. Ani Khurana Dr. Anupriya Chaudhary Dr. Menachem Oberbaumという
ドクターたちの研究です。
108人の健康な新生児を無作為に、2つのグループに分けています。
ホメオパシーを使わないグループと、ホメオパシーを使うグループ。
ホメオパシーを使わない、というのは要するに普通の医療をつかって普通に育てるということです。
2年後の結果
2年後、急性の呼吸器疾患、下痢、発熱、皮膚感染について、
2つのグループを比べると、
ホメオパシーで育った子どもたちのほうが、発病率が有意に少なかったという結果が出ています。
2年の間に病気にかかった総件数
ホメパシーなしの群が、187件
ホメオパシーを使った群では、97件
抗生剤治療を受けた回数
ホメオパシーなしの群では、158回(44人)の子供が抗生剤治療を受けた。
ホメオパシー群では、14回(9人)の子供が抗生剤治療を受けた。
これはどういうことかというと、
何か病気にかかったとき、ホメオパシー群の子どもたちはまずレメディで対処しますが、危険なときはもちろん普通の西洋薬を使うわけです。
ホメオパシー群の子たちは、普段ちょっとしたことはレメディで対応しますが、おさまらなかったときは抗生剤を使ったということです。
ということで最終的にどれくらい抗生物質を使うことになったのか、というその回数が書いてあるわけです。
108人の子どもたちを2群に分けてるので1グループが54人。
それを考えると、ホメオパシー群の成績、なかなかいいなと思いますが、いかがでしょうか。
基礎研究
ターニエ博士が、物理化学の研究の概観を発表。
これまでに発表されている203件の実験中、73%でポジティブな結果が出ているという発表です。
まあいわゆるメタ分析というのでしょうか?
すでに出ている実験論文を集めて、全体をまとめて分析しています。
それらの実験で最も広く使われ、再現可能な研究技術は
核磁気共鳴 分光法 電気インピーダンス 画像技術
ということでした。
そして、
ホメオパシーが作用するメカニズムを説明する理論として使われているのは
量子コヒーレンス・ドメイン ナノ粒子
水クラスター weak quantum theory
最後の言葉は何と翻訳するのが正しいのかわからなかったので英語のままですみません。
まあ要するに、
それくらい私にはチンプンカンプンな技術や理論です^^;
とうことで、プレスリリースが最後にまとめている結論に行きます。
結論
1.ホメオパシーはプラセボ効果を超えて機能する
2.ホメオパシーは、現在存在する研究方法を使って、効果的に研究することができる
3.レメディが作用するメカニズムの基礎研究は、加速している
これもまあ、一見なんと地味な結論でしょうか。。
しかし、
よく見ると結構凄い気がします。
まず1番の、ホメオパシーがプラセボ効果ではないという点。
こんなのはホメオパスから見ると今さら何言ってるんですか。。という話ですが、ターニエ博士たちの仕事はそれを厳格に試験して実証するということなので、それが結論として出ているのはやっぱり凄いことです。
2番目の、「現在存在する研究方法を使って効果的に研究できる。」
これも凄いことです。
さっきお見せした私がチンプンカンプンだった技術や理論ですが、ホメオパシーを発明した200年前のハーネマンの時代にはなかった技術や理論が、今はあるということです。
ようやく、科学が生命の謎を理解するレベルに追いついてきたということだと思います。
そして3番めのポイントは、「基礎研究が加速している」
物理学などの急発展に伴ってホメオパシーの基礎研究が加速しているというのも非常に嬉しいニュースです。
ホメオパシーの最大の弱みである作用機序の科学的解明が可能になる時代が、やっと来たということです!
私の師である世界的ホメオパス、ヴィソルカス教授も、
CERN(欧州原子核研究機構)と共同研究をされていると、先日お話をされていたように記憶しています。
まあ作用機序がわからなくても結果がでるので実践レベルではつかうというのは、ホメオパシーにかぎらず、西洋医学や色々な分野でもわりとよくあることのようです。
でも、だからいいんだという話ではなく、やはり基礎研究とメカニズムの解明はとても大事なことです。
そういう地味なことを情熱的に、かつ淡々と続けてくれているHRIのような存在は実にありがたいと思います。
一方で私達ホメオパスは、実践の場で、最大の結果を出すようスキルを磨く日々。
理論と実践の両輪で進むことにより、これからホメオパシーは、もっと多くの人々にとって、日常的に役に立つ方法の1つになっていくだろうと思います。
ご参考に、今日のブログの元ネタであるHRIのプレスリリースのリンクを貼っておきます。
HRI プレスリリース2022.8.12
HRI_HRIOnline2022_120822.pdf (hri-research.org)
ハーネマンが作ったクラシカルホメオパシーって何?という方は、
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